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そんなばかな!税制改悪。 (2002/12/30)by 松川幸弘
難しいことはさておき、来年度の税制改正案が出揃ってきました。
何がなんだかわからなかった株式の譲渡税が少し簡単になったことは評価できます。

また、今回の目玉は、赤字の法人であっても課税される外形標準課税でしょうし、所得税を広く一般から課税しようという動きもあります。
消費税も簡易課税を選べる事業者や、免税業者の縮小をうたっています。
これらは、負担する税額が大きく変わってくる問題なので、賛否両論、今後、大きくクローズアップされるでしょう。

そんな中、現在あまり大きく取り上げられていませんが、そんなバカなと絶句したのが、「消費税の内税表示の義務化」です。
これこそ近年まれにみる改悪だと思います。ホント!

我々各企業は、10数年前の消費税導入時に、思考錯誤を繰り返しながら、消費税という新しい税制に対応する仕組みを、みんなで作り上げてきました。
レジの仕組み、伝票の仕組み、コンピュータープログラムの変更、請求書の刷り直し、数えたらきりがありません。
一番重要なのは、消費者にいかに理解してもらい、消費税を支払ってもらうかの転嫁の仕組み作りだったでしょう。
結果、書籍は内税、駅の立ち食いそば屋も内税、喫茶店は店主の好みで内税か外税、コンビニは外税、事業者間の請求書はほとんど外税と、その仕組みが決まり、世の中に染みわたってきたわけです。
これで、当初心配された消費税の転嫁も段階的ではありますが、スムーズに動くようにもなりました。

それを、「全部内税にする!」だそうです。
すべての仕組みの一から作り直しです。
何考えてるかわかりません。
いや、考えてることは透けて見えるんですが、その思考回路がなさけないです。
「消費税率を上げてもすぐ忘れてくれるように内税にしておこう。」、「印刷やコンピューターの業界を活性化させることが出来るぞ。」、なんて寒すぎます。

仮に、すべてが内税になると、今回免税事業者から外れることになった年商1000万から3000万の商店は消費税をどんな形で転嫁するのでしょうか。
まるで、手足をもがれた状態で、道端に放り出されたのと同じです。
転嫁の選択肢がないんですから。

その他の事業者だって同じです。
仕組みの作り直しコストを誰が負担してくれるんでしょうね。
税率を上げるより、もっと事業者に重くのしかかる内税一本化。

どうか、こんな後ろ向きな大きな無駄をさせないよう、皆さんが声をあげ、税制改悪されないことを祈るばかりです。

(注)「消費税の内税表示の義務化」と書きましたが、実際には、「消費者に対して、消費税を含んだ総額を明らかにすること」となっています。厳密には内税表示の義務化とは言えず、いろいろな抜け道も考えられますが、本質は変わりません。

 


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