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知人と共同経営でお店をやりたいのですが、個人経営にすべきか法人経営にするべきなのか迷っております。 税務上は、法人化しておいたほうが断然有利だと聞いているのですが、実際にはどうなのでしょうか?  by 松川幸弘

 

新規開業おめでとうございます。
開業にあたっていろいろと頭を悩ます事も多いと思いますが、ここいちばん気力が大切な時。 がんばってください。

さて、新たに開業されるお店を、個人経営とするか、法人経営とするか、税務対策の点で迷っておいでとのことですが、ちょっと待って下さい。
あなたの場合は、特に友人の方との共同経営ということですので、まず税金の話を抜きにして個人経営とするか、法人経営とするかを話し合ってください。

その際のポイントは、お互いの将来の目標を明確にすることです。 到達点が違えば、自ずとその方法も違ってきます。 意思統一として、お互いが寄り添えるライン作りをすることが一番大切なことがらというわけです。

その事業を次々と発展させたいのか、そこそこでよいのか、全財産をなげうってその事業に賭けるのか、サイドビジネスなのか、儲けた利益は事業拡大のために全額使うのか、それとも全部個人でつかってしまうのか、等々……。 お互いの事業に対する考え方を明確にし、その上で、

@利益の分配の方法、
A資金調達力の評価、
B労働力の評価、
C意思決定をする場合の原則、
D最終的な責任の所在等

を順次取り決めてください。 共同経営がうまく行くかどうかは、最初のスタート時点でどれだけシビアに話し合いができるかどうかによります。 その時点でまとまらない話ならば、将来うまく行くはずがないからです。 ぜひともその話し合いを進めた上で、プラスアルファとして税務対策を考えてください。 もし仮に、これらのことが見切り発車の様になるなら、法人化はおすすめしません。 まず個人経営として様子を見て、それから法人化したって決して遅くないですからね。

さて、それでは、次に税務対策の観点から話を進めましょう。 まず、あなたが事業を開始してとることができる税務申告の方法は、次の3つの方法のうちいずれかとなります。

@ 個人として、白色申告書を提出する
一年分の利益を、あなたと共同経営者の出資比率等(例えば1/2ずつ)により按分して、それぞれの住所地の所轄税務署長へ白色の申告書を提出します。 この場合、あなたの家族従業員の給料は経費とはならず、奥さんなら年86万円、その他実際に働く子供さん等なら50万円が経費として認められるにとどまります。 その反面、 正式な帳簿をつけなくとも良いというメリットもあります。 しかし、共同経営そのものが、正確な記帳をしないと成り立ちませんし、税金対策としても、一番損なやり方だと思います。

A 個人として、青色申告書を提出する
前の@と比べて、一番大きな違いは、一定の届出書を提出すれば家族従業員の給料が、適正額であればその事業の費用として認められることにあります。 一方で、その給料は、給料をもらった家族従業員の個人の給与所得となりますが、給与所得はまるまる課税されるわけではなく、給与所得控除額という控除ができることとなっています。 ですから、その部分が全体を通して見れば非課税となり、比較して有利となるのです。

B 法人として、青色申告書を提出する
法人とすると、家族従業員のみならず、事業主本人の給料も経費として認められます。 もちろんそれは事業主個人の給料所得となりますが、給与所得控除が利用できます。 それと、所得が分散されることにより、所得税の累進税率が緩和されるのも見逃せません。 しかし、ある程度の帳簿能力が要求されますし、法人にすると住民税の均等割が赤字でも最低数万円(7万円程度)課せられることになります。

以上、この他にもメリットデメリットはたくさんあるのですが、総括すると、個人はAの青色申告がおすすめだし、法人なら@やAの個人に比べて、使いようによってはメリットも大きいということです。 でもやっぱり空中分解しない経営を目指して、決めるべきことを最初に決めることが大切なんですよ。

 


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